演劇を学びたいけれど、どの学校に行けばいいのか分からないという方もいるのではないでしょうか。
いきなり演劇を学べる専門学校や大学などがあると言われても、それだけではまだ判断しづらいかと思います。
そこで今回は、演劇を学べる専門学校や大学、大学院を紹介していきます。
今回紹介する専門学校や大学、大学院は、大阪府内のものをピックアップしています。
大阪府で演劇を学べる学校(全6校)
【専門学校】
1. DAO 大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校
2. 放送芸術学院専門学校
【大学】
3. 大阪大学文学部(音楽学・演劇学専修)
4. 大阪芸術大学(舞台芸術学科)
【大学院】
5. 大阪大学大学院人文学研究科(芸術学専攻)
6. 大阪芸術大学大学院
専門学校や大学などで演劇を学ぶ理由は?
まず始めに、なぜ専門学校や大学などで演劇を学ぶのかについて解説したいと思います。
オンラインで様々な演劇講座を受けられるようになった中で、今時わざわざ専門学校や大学などに通う必要があるのか疑問に思われる方もいるのではないでしょうか。
専門学校や大学などで学ぶ意義を一言でまとめるならば、一度に幅広く・体系的に学べるというところが挙げられます。
表現にかかるところはもちろん、学校によっては舞台装置などを専門的に学ぶこともできたりと、学びの幅が広いです。
そのため、役者として活躍したいという方はもちろん、舞台装置などを駆使して裏方として活躍したいという方にとっても、専門学校や大学などで体系的に幅広く学ぶのは大いに有意義なことと言えるでしょう。
あるいは、それとはまた異なった側面から演劇について研究を深めることができるのも、学校ならではのことです。
大阪府で演劇を学べる専門学校2校を紹介!
ここからは本題に入っていきます。まずは大阪府で演劇を学べる専門学校について紹介していきます。
DAO 大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校
最初に紹介するのはDAO 大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校です。
DAOの一番の特徴は、1,300社以上もの企業とタイアップした産学共同教育システムです。
産学共同教育システムの導入により、実際にショーの運営サポートや出演をするなど「プロの現場」で学んでいく、「業界が求める人材は業界と共に育てていく」理念の下でカリキュラムが進められていきます。
DAOには複数のコースがあり、演劇に関係する代表的なコースは次の3つです。
1. 俳優エンターテインメント・ワールド(3年制):プロとして必要な技術を基礎から学ぶと共に、様々な作品や現場に対応するためのコミュニケーション能力の習得を目指します。カリキュラムの一環として実際に演劇公演やミュージカルなどにも参加して学んでいきます。
2. ステージマネジメント・ワールド(3年制):演劇などの舞台エンターテインメントを支えるスタッフとして活躍する人材になることを目指します。演劇の裏方を極めたいという方にはこのコースがおすすめでしょう。
3. 俳優エンターテインメント・ステージマネジメント・ワールド(4年制):先の2つを統合した4年制のコース。俳優本科に加えて舞台芸術テクノロジーも学べる、出演・裏方両方を学びたい方向けです。
なお、DAOは滋慶学園COMグループに属しており、人気アニメ作品の2.5次元舞台化プロジェクトなど産学連携の独自プロジェクトも行っています。2.5次元に興味のある方は2.5次元を学ぶための進路の記事もあわせてご覧ください。
放送芸術学院専門学校
続いて紹介するのは放送芸術学院専門学校です。
放送芸術学院専門学校でも産学連携教育をモットーとしています。
「プロの現場」を実際に見て感じながら学べることはもちろんですが、放送芸術学院専門学校では新人発掘プレゼンテーションも行われています。
新人発掘プレゼンテーションは、関西から関東の著名な芸能プロダクションの関係者を放送芸術学院専門学校に招き、オーディションを行うというものです。スキルなどが認められればプロダクションへの所属やデビューが決まるため、毎年多くの学生がチャレンジしています。
そんな放送芸術学院専門学校で演劇に関係するコースは映像舞台俳優コースです。
映像舞台俳優コースは3年制で、3年間で基礎から専門スキル、俳優としての応用力の習得を目指すというものです。
映像舞台俳優コースでは、映像演技実習で実際に映画作品を作ったり、舞台演技実習で演劇はもちろんのこと、ミュージカルなど幅広く舞台演技を習得していきます。また、自主制作にも重きを置いています。
大阪府で演劇を学べる大学2校を紹介!
先ほどは専門学校について紹介しましたが、演劇を学べるのは専門学校だけにとどまりません。演劇を学ぶために大学進学するという選択肢もあります。
大学ならではの特徴として、演劇を学ぶ際にアカデミックな視野も含めて学べるところにあります。
それでは、大阪府内のどの大学なら演劇を学べるのか、見ていきましょう。
大阪大学文学部(音楽学・演劇学専修)
阪大でお馴染みの大阪大学でも演劇を学べるというのはご存知でしたでしょうか。
実は大阪大学の文学部に「音楽学・演劇学専修」というコースが入っています。
音楽学・演劇学専修のうち、演劇学の分野では我が国の古典演劇から西洋の現代演劇はもちろん、世界各国のオペラ、映画、ミュージカル、その他各種芸能が演劇学分野における学習対象です。
芸術の美的特質や芸術史的・民族的特徴に迫ると共に、パフォーマンスの原理や本質の解明を試みるコースとなっています。
日本中の大学を見ても、演劇学を専門に扱う文学部というのはとても貴重な存在と言えるでしょう。
授業の一環として観劇実習を行う他、上演実習、演出家にワークショップ、制作現場での実習などを行っています。
音楽学・演劇学専修とあるだけのことはあり、当然ながら演劇学研究室もあります。
大阪大学の演劇学研究室からは「研究室紀要『演劇学論叢』」が発行されているほか、過去には「劇評誌『まくあい』」も発行されていました。
大阪芸術大学(舞台芸術学科)
続いて紹介するのは大阪芸術大学の舞台芸術学科です。
舞台芸術学科は7つのコースで構成されています。
- 演技演出コース: 演技演出論を土台に、演技のための心づかい、息づかい、言葉づかいを学び、演技者に求められる心身・知性・感受性を身につけます。
- ミュージカルコース: ミュージカル論を土台にセリフ・歌・ダンスの3要素を使って演じるための心身・知性・感受性を身につけることを目指します。
- 舞踊コース: バレエから日本舞踊、モダンダンスなどを学んでいきます。
- ポピュラーダンスコース: ストリートダンスなどを中心に幅広いジャンルのダンスを学びます。
- 舞台美術コース: 公演を通して大道具、衣装などといった舞台芸術全般について学んでいきます。
- 舞台音響コース: 舞台音響効果論を土台にオーディオドラマの制作や音響卓でのオペレーションなどを通して「感動する音」を生み出すことを目指します。
- 舞台照明コース: 演劇やダンス、ミュージカルの公演に実際に参加する形で技法を習得し、舞台をより引き立たせる照明スキルを身につけます。
このように領域ごとにコースが細かく分かれていますが、実際は7つのコースがそれぞれ連携しながら学習が進んでいくので、違う領域の人との連携の仕方も学べます。
また、講師陣も教員であると共に現役の表現者であるというのも大阪芸術大学舞台芸術学科ならではの特徴です。
さらに、設備面も充実しています。
大阪芸術大学にはなんと、500人以上もの人員を収容できる「芸術劇場」があります。「芸術劇場」はキャンパス内にありながらもスペックがプロ仕様と、プロも驚愕する設備です。
これほどまでに舞台設備が整った学校は珍しいのではないでしょうか。
そしてそんな充実した設備と学習環境に恵まれているからなのか、卒業生の中には誰もがうらやむ劇団四季やブロードウェイで活躍されている人もいます。
大阪府で演劇を学べる大学院2校を紹介!
これまで大阪府で演劇を学べる学校について、専門学校2校、大学2校を紹介しました。
大学もあるなら、大学院で学ぶ機会もあるのではないかと思われた方も読者の中にはいらっしゃるでしょう。実はまさにその通りで、演劇について学べる大学院もあります。
大阪府で演劇を学べる大学院がどこにあるのか、紹介していきます。
大阪大学大学院人文学研究科(芸術学専攻)
先ほど大阪大学文学部(音楽学・演劇学専修)について紹介してきましたが、学部があるなら大学院も然りです。
大学院では大阪大学大学院人文学研究科の中に芸術学専攻があり、それを構成するコースの1つに音楽学・演劇学があります。
このコースでは音楽文化、演劇文化全般を広く「パフォーミング・アーツ(表演芸術)」として再定義し、音楽史や演劇史はもちろんのこと、これらを人類学的・社会学的・文学的・美学的側面からも研究が展開されます。
さすがに大学院となると学会発表や論文執筆が大部分を占めることになるかと思われるかもしれませんが、実際は必ずしもそうではありません。
学会発表や論文執筆はもちろん行いますが、演劇上演に実際に関わる機会も多く用意されています。
そのため、この大学院では演劇をよりアカデミックに深く研究しつつ、実際の演劇の現場に触れることもできるため、一石二鳥なのではないでしょうか。
なお、演劇学を専攻する場合は学部生と共に演劇学研究室に所属することとなります。
また、芸術学専攻は修士課程(博士前期課程)のみならず、博士後期課程でも研究の継続が可能です。無論、博士後期課程からの入学も可能です。
大阪芸術大学大学院
プロも驚愕する設備を持つ大阪芸術大学には、大学院もあります。
大阪芸術大学大学院の修士課程では2つの専攻が相互連携しながら学びが進められていきます。
1. 芸術文化学専攻: 芸術学・文芸学・演劇学などの各種領域についての理論研究を進めていきます。
2. 芸術制作専攻: 造形・動態(舞台はここに含まれる)・音楽の領域で研究と修練を重ねていきます。
博士後期課程からは「芸術専攻」となり、2分野(芸術文化学分野/芸術制作分野)のいずれかで専門家あるいは指導者となることを目指します。
自分にピッタリな学校で演劇を学ぼう!
今回は大阪府で演劇を学べる学校ということで、専門学校2校、大学2校、大学院2校を紹介してきました。
| 学校種別 | 学校名 | 特徴 |
|---|---|---|
| 専門学校 | DAO 大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校 | 1,300社超とのタイアップ。出演・裏方両対応 |
| 専門学校 | 放送芸術学院専門学校 | 新人発掘プレゼンテーションでデビュー直結 |
| 大学 | 大阪大学 文学部 | 演劇学を学術的に研究できる希少な学部 |
| 大学 | 大阪芸術大学 舞台芸術学科 | 7コース連携。500人収容のプロ仕様劇場 |
| 大学院 | 大阪大学大学院 人文学研究科 | パフォーミング・アーツ研究と実践の両立 |
| 大学院 | 大阪芸術大学大学院 | 修士から博士後期まで芸術制作・理論を深化 |
現場力に強い学校からアカデミック面でも探求する学校、プロも驚愕する設備を持つ学校まで様々ありました。
また、一口に演劇について学ぶと言っても役者を目指すのか裏方を目指すのか、実践を重視するのか理論を重視するのかで、とるべきコースも変わってきます。
ここは今回紹介した6校をよく調べて、どの学校なら自分のニーズを最も満たすのか吟味されるとよいでしょう。
この記事が、大阪府で演劇を学ぶ学校を決めるための参考材料となれば幸いです。
※学校情報・コース名は2025年時点の公開情報を基にしています。最新の入学情報・コース構成は各校公式サイトをご確認ください。

